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タイトルフレンチメニュー用語解説 連載(39)
投稿日: 2004/12/13(Mon) 20:07
投稿者フラ語メニュー講座 編集担当

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> > フレンチメニュー、ホテル職についてのすばらしいHP
> > ホテリエ 
> > http://www.hotelier-holly.com/
> の過去配信から、当該管理者許諾をえて、再掲いたします。
> なおこのモトURLは 移転・改装のため、過去ログ掲載はなくなりました
>
> ホテリエ・ライブラリは 2003/1月で移転
> http://www.library-h.com/

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「ギャルソンの部屋 : フレンチのメニュー用語解説」 Vol.39
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< 本日のメニュー >

Cre`me de champignons et oreille de mer
petite quenelle de gonaji de Nagasaki aux MATSUTAKE
地元産アワビ、 ゴンアジのクネル入り秋きのこのクリームスープ 松茸の香り


ちょっと面白いメニューが手に入りましたので、しばらくご紹介させて頂こ
うと思っています。
上記のメニューは、以前、リゾートホテルの雄、ハウステンボスホテルズの
「ホテルヨーロッパ」で行われた食文化の発信イベント「第6回 華麗なる食
の饗宴」のメニューです。
このイベントは、ハウステンボスホテルズの総料理長、上柿元勝氏と、国内
外の著名な料理人を招いて、一つのメニューを作り上げると言うものです。
残念ながら、僕自身はこのメニューを食べるどころか、見ることも出来なか
ったのですが、幸いにもメニューが手に入りましたので、ご紹介させて頂くこ
とにしました。

因みに、今回上柿元氏と共演なさったのは「フレンチの鉄人」こと坂井宏行
シェフでした。
そして、上記のメニューは上柿元シェフの手によるものです。


ホテルヨーロッパ
住所: 長崎県佐世保市ハウステンボス町7-7


※ このメールマガジンは個人的に作成しているもので、上記ホテルと
メールマガジン作成者の Holly は直接関係を持ちません。従いまし
て、問合せ等は、直接お電話にてお願いいたします。



< メニューの用語解説 >

Cre`me (クレーム)
日本語: クリーム
英 語: cream
解 説: クリーム。牛乳より乳脂肪分が高いものです。
また、クリームを使って作る冷製のソースを言うこともあります。
生クリーム、また、生クリームを繋ぎに使ったスープ
のことも指しています。

champignons (シャンピニオン)
日本語: 茸(きのこ)
英 語: mushroom
解 説: 茸の総称が champignons です。また、狭い意味ではマッシュ
ルームを指しています。
メニュー上で champignons を見かけた場合、色々な茸を取り
合わせて使ってあることが多いようです。因みに、マッシュルー
ムを厳密に言うには、以下の表現があります。
◇ champignon de couche
◇ champignon de paris
マッシュルームは栽培量が世界で最も多い茸で、 300年程前に
パリ近郊で栽培が始まりました。 (それで上記の呼び方になりま
す) ハラタケ科に属する茸で、ホワイト種とブラウン種がありま
すが、一般にはホワイト種をさしてマッシュルームと呼んでいま
す。

oreille (オレイユ)
日本語: 耳
英 語: ear
解 説: 耳、のことです。

mer (メール)
日本語: 海
英 語: sea
解 説: 海、です。
この言葉と組み合わせて、色々な表現が広がります。
◇ oreille de mer 鮑 (あわび)
◇ concombre de mer 海鼠 (なまこ)
◇ fruits de mer 魚介類 (貝は含まない)
もちろん、上記は一例です。

petit (プティ)
日本語: 小さな
英 語: small, little
解 説: 小さな、細かい、少しの、といった意味です。

Quenelles (クネル)
日本語: クネル
英 語: meat ball
解 説: 素材をすり身状にして、半片のように固めた物をクネルといい
ます。古い本では「西洋半片」と紹介されていたりします。
古くは、肉や肝臓などで作られていましたが、現在では魚も使
われています。
半片と言うと、なにやら硬い食感のものを想像してしまいます
が、実際には非常に滑らかな食感に仕上がっています。すり身状
にした素材にクリームや卵白を加えることで、滑らかな食感を可
能としています。その生地を、キュイエールできれいなラグビー
ボール状に丸め、ゆっくりと静かに茹でます。
茹でる際には、水だけでなく、fummet de poisson といった魚
の出し汁なども使われます。

gonaji (ごんあじ)
日本語: ごんあじ
英 語:
解 説: 鯵(あじ)の中でも、長崎県の長崎本土と五島列島の間の海にす
む鯵を五島の「ご」と黄金の「ごん」をかけて「ごんあじ」とし
て特産品として売りに出しているそうです。
その名前のとおり、腹部から尾にかけて黄金色の輝きを持って
います。
やはり地元の新鮮な食材は、どのシェフも皆さん注目している
んでしょうね。

MATSUTAKE (まつたけ)
日本語: 松茸(まつたけ)
英 語:
解 説: 日本の茸の代表格、また、秋の味覚の王様、ともいえるのがこ
の「松茸」です。
松茸は「香り松茸」といわれるほど、その芳醇な香りが魅力的
な茸です。生きた松の木の根に生える為、国内では取れるところ
が極端に少なく、希少価値がとても高くなっています。その分、
輸入品が出回ってきています。代表的なところでは中国産、韓国
産、モロッコ産、カナダ産などです。国産のものに比べて、外国
産のものは香りが数段落ちるようです。比較的、中国産、韓国産
のものが国産に近いと評価を受けています。
さて、これだけ人気のある松茸ですが、日本原産のシメジ科の
茸です。赤松や黒松の林の中で繁殖します。また、松茸の匂いの
成分は、「マツタケオール」というそのマンマの名前です。
国産松茸の希少価値を示す数字としては、「昨99年の国内の全
松茸消費量 2821tのうち、国産はわずか147t、約5%にすぎない
(日椎連調べ)。」というものがあります。(プレジデント社
dancyu 2000/11より引用させて頂きました)
ここまで日本人に愛されている松茸を、フレンチのシェフたち
が見過ごすわけも無く、メニューにその文字を見ることも増えて
きたように思います。パートフィローなんかで包んで、香りを逃
がさないようにしてある付け合せ、なんて姿を見たことがありま
すが、なかなかの物でした。


< 熟語も解説 >

oreille de mer (オレイユ ド メール)
日本語: 鮑(あわび)
英 語: abalone , sea-ear
解 説: 直訳すると「海の耳」これが鮑です。このネーミングのセンス
は、英語でも同じです。じつは、日本も同じなんですね。
鮑は腹足類ミミガイ科の貝で、形は平らですが、実は巻貝の仲
間です。夏が旬になります。
種類としては、表面が黒っぽい「黒あわび」、他より平べった
い殻を持つ「めがいあわび」、殻にあいている呼吸用の穴が高く
盛り上がっている「まだかあわび」があり、刺身には肉質が締ま
っている黒あわび、熱を加えるには身に収縮が少ないまだかあわ
びが向くとされています。


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