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タイトル フレンチメニュー用語解説 連載(38)
投稿日: 2004/12/07(Tue) 23:54
投稿者フラ語メニュー講座 編集担当

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> > ホテリエ 
> > http://www.hotelier-holly.com/
> の過去配信から、当該管理者許諾をえて、再掲いたします。
> なおこのモトURLは 移転・改装のため、過去ログ掲載はなくなりました
>
> ホテリエ・ライブラリは 2003/1月で移転
> http://www.library-h.com/

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「ギャルソンの部屋 : フレンチのメニュー用語解説」 Vol.38
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< 本日のメニュー >


Presse' de concombre et de homard, oeuf de saumon et caviar
胡瓜とオマール海老のプレッセ いくらとキャビアを添えて


ちょっと面白いメニューが手に入りましたので、しばらくご紹介させて頂こ
うと思っています。
上記のメニューは、以前、リゾートホテルの雄、ハウステンボスホテルズの
「ホテルヨーロッパ」で行われた食文化の発信イベント「第6回 華麗なる食
の饗宴」のメニューです。
このイベントは、ハウステンボスホテルズの総料理長、上柿元勝氏と、国内
外の著名な料理人を招いて、一つのメニューを作り上げると言うものです。
残念ながら、僕自身はこのメニューを食べるどころか、見ることも出来なか
ったのですが、幸いにもメニューが手に入りましたので、ご紹介させて頂くこ
とにしました。

因みに、今回上柿元氏と共演なさったのは「フレンチの鉄人」こと坂井宏行
シェフでした。
そして、上記のメニューは坂井シェフの手によるものです。


ホテルヨーロッパ
住所: 長崎県佐世保市ハウステンボス町7-7

※ このメールマガジンは個人的に作成しているもので、上記ホテルと
メールマガジン作成者の Holly は直接関係を持ちません。従いまし
て、問合せ等は、直接お電話にてお願いいたします。


< メニューの用語解説 >


Presse' (プレッセ)
日本語: 押しつぶす
英 語: press, squeeze
解 説: 押す、圧搾する、圧迫する、といった意味です。
また、 citron presse' 等と表現することで、レモンジュース、
つまり「搾る」という意味にも使える言葉です。

concombre (コンコンブル)
日本語: 胡瓜(きゅうり)
英 語: cucumber
解 説: 胡瓜はウリ科のつる性一年生草木だそうで、インド、ヒマラヤの
南山麓地方が原産地とされています。
胡瓜の語源は、中国の西にある「胡」から伝わった「瓜」という
ことで「こうり」と読んでいたのが変化し、「きゅうり」と呼ぶ説
が強いようです。
その他に、熟すと黄色くなるので「きうり」とする説等がありま
す。
胡瓜は代表的な夏野菜ですが、今では一年中出回っています。品
種は白いぼ系と言われる華北系の品種が主力で、市場に出回ってい
るものの内、90%が該当します。その他、黒いぼ系といわれる華南
形品種、丈が短いシベリア系品種に分けられます。
因みに、 concombre de mer で なまこ だそうです。この感覚は
なんとなく分かりますね。

homard (オマール)
日本語: オマール海老
英 語: lobster
解 説: オマール海老は、ホンエビ上目ザリガニ科の海老で、カナダ・ア
メリカ産のものとヨーロッパ産のものに分けられます。漁獲高はカ
ナダ産のものが多く、日本に輸入されているもののほとんどはカナ
ダ・アメリカ産のものになります。
品質的にはヨーロッパ産のものが優れているといわれています。
フランス人は、特にブルターニュ産のオマール海老を最上とします。
また、ヨーロッパ産のものは体色が濃青色で緑色を帯びた斑点があ
りますが、カナダ・アメリカなどの北米産のものは茶色っぽいよう
です。
なお、オマール海老は左右で大きさの違う鋏を持っていますが、
えさを食べる為によく運動しているこの鋏の部分が最も美味である
と言われています。オマール海老を食べるときは、鋏を忘れないよ
うにしましょう。

オマール海老は、海老類の中では最も大きくなるもので、普通は
20〜25cm位ですが、まれに50cmを超えるものもあります。
海老や蟹等の甲殻類の殻からは、良質の出汁が取れますが、オマ
ール海老もソース・アメリケーヌなどに多用されます。

Oeufs (ウフ)
日本語: 卵
英 語: eggs
解 説: 世界中でほとんど毎日食べられているといっても過言ではない
のが卵ですが、主に鶏の卵を指しています。
卵には、熱を加えることで固まったり(凝固性)つなぎの役割
をしたり(結着性)、卵白は滑らかな泡立つ起泡性を持ち、卵黄
は乳化性といった性質があります。こういった性質を利用して、
各種の料理やお菓子、パンなどが作られています。
卵は、殻の色が白色のものと褐色のものがありますが、これは
鶏の品種の違いが原因で、栄養的にも味覚的にも、差はないとい
われています。ただし、見た目には褐色のもの(赤玉と言われま
す)が栄養価が高いように見えるため、市場価格はやや高めのよ
うです。

Saumon (ソーモン)
日本語: 鮭、サーモン
英 語: salmon
解 説: サケ科の魚で、シロザケ・ベニザケ・鱒之介などの種類があり
ます。日本では、鮭というと一般にはシロザケをさすようです。
ノルウェー産のものは、大西洋鮭(saumon de l'Atlantique)と
いわれるもので、海中養殖が盛んに行われているそうです。
鮭と鱒は、実は明確な区別がないそうです。川で生まれて海に
降りる降海型をサケ、淡水で一生を過ごす陸封型をマスとする事
が多いと言われています。
鮭は、古代から知られる食材で、紀元前50年にフランスのゴー
ルに遠征していたジュリアスシーザーが、遡上中の鮭を見て、「
飛び跳ねる」という意味で「サーモン」と名付けたようです。日
本においても、奈良時代の初めには、税の一種として収められて
いた記録があります。
ノルウェー産のものは「サーモン」、日本のものは「鮭」と呼
び分けているような気もします。


Caviar (キャビア)
日本語: キャビア
英 語: caviare
解 説: フランス料理の中でも代表的な高級食材であるキャビアは、蝶
鮫(Esturgeon) の卵を塩漬けにしたものです。蝶鮫は、サメ科で
はなく、チョウザメ科の魚で、外見がサメ型なのでこの名前が付
いているそうです。
主な産地はカスピ海で、特にロシアとイランで加工されるもの
が良質であるとされています。しばらく前から、周囲の環境破壊
によりチョウザメの生息地が減少しており、今ではベルーガは非
常に手に入り難くなっています。
需要は高く、入手しにくい為、今後も価格が上がっていく事が
予想されています。

キャビアは、蝶鮫の種類によって、次の三種類があります。
Beluga = 最も高価。大粒で鈍い透明さを持つ灰色
Ossetra = 小粒で金色が買った黄色
Sevruga = 他に比べると安い。小粒で灰色
また、どの卵の種類でも マロッソル、ケッグ、プレス の3種
類に大別されます。マロッソルは塩分を3〜4%に抑えた最高級
品です。日本ではあまり見られません。ケッグは塩分含有量が6
〜8%で主に樽詰にされています。プレスは卵を圧縮したもので、
徳用品の扱いになります。
キャビアの最高の美味しさは、生キャビアにあるといわれてい
ますが、厳密な温度管理が必要で、やはり日本ではほとんど見る
ことができません。
そのままオードブルとして食べられる他、その塩味を活かして
料理の中に組み入れたりもしています。
キャビアは非常に高価な為、代替品として、デンマーク産のラ
ンプフィッシュの卵も出回っています。


< 熟語も解説 >


oeuf de saumon (ウフ ド ソーモン)
日本語: イクラ
英 語:
解 説: 鮭の卵の塩漬けとして有名なイクラですが、実はロシア語では
「魚卵」を意味する言葉です。
イクラとよく混同するものに、 すじこ がありますが、イラク
が鮭の卵巣から卵を一粒ずつ分けてから塩漬けするのに対して、
すじこは未成熟の卵巣膜をつけたまま塩漬けにしたものです。


 


 


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